音楽との出会い 其の十八

其の十七からの続き

1992年12月最終週


「このBand」解散

LAST LIVE


   IN


  日本武道館



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   OUT

   (外)



 正面入口付近



記憶の中で極寒の中
(じっとしてたから)


最後まで壁の近くに
陣取って終了時刻まで



 居座った
(立ちっぱ)



そして無情にも


武道館場内から
大歓声が聞こえ

……



「このBand」の
解散 LAST LIVEが


本当に最期の時を
迎えようとしている
 ことが窺えた…




…そうなると…


わたしのように
チケットが無いのに
 来てしまった


タダ聞きの者達には
 暗黙の了解が…




ここで外の者達へと


  外の者係?の
スタッフのアナウンス

    ↓

(記憶が曖昧なので
  ニュアンスです)

    ↓


えーもうすぐ
会場内のお客様が
退場して参ります


えーこのままですと
大変危険ですので


皆様にご協力を
お願い致します



周辺は暗いので


お足元に十分に
お気をつけて
お帰り下さい


えー本日はどうも
ありがとうございました



(なんと!?タダ聞きの
  外の者達にまで

  お礼を…(^_^;) )




(外の者達)




ざわざわザワザワ
ザワザワざわざわ


(訳

 どうする?…

 …しょうがないよね…

 まだ帰りたくないよ…

     ……‥etc‥)





暗黙の了解とは…


(仮にアナウンスが
 なかったとしても)


1.場内の正規のお客様が

  お出ましになる前に


   とっとと帰る…


    はたまた


2.場内の正規のお客様が

    お帰り遊ばす
   人波に紛れ混み

   わたしも場内から
  出て参りましたのヨ

   という雰囲気を
   一人で感じながら

   正規のお客様方と
    ぞろぞろと
    駅へ向かう



 この二者択一を
  迫られるのだ





 (わたしだけ?)







  結局わたしは







 2.後者を選ぶ


   (ノ△T)



………



(こころのなか)



あぁ~

  行っちゃうの~

     行かないで~




一緒に極寒に耐えて
応援した仲間達が


一人‥二人…三人と


次々に去ってゆくよ


すると


みんな振り返るよ


武道館を見上げて
いるように見えるよ



でもね 心の中は


きっと


武道館の内側を
透視してるんだよ



「このBand」の


メンバー達の

顔 姿 躍動

歌声 メロディー

演奏した楽器の音色

曲名 歓声 拍手 …


何年もの間
楽しませてくれた
幸せな思い出




冷えた この身体の中から

「このBand」への

 熱い気持ちが

 あふれそうなんだ


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なんで解散するんだよ…



   つづく